女性活躍推進法施行から5年。実効性のある「女性活躍支援策」とは?


<目次>

  1. 女性活躍支援の現在地
  2. 女性活躍支援と「えるぼし」「くるみん」
  3. 求められるのは、女性の不安を解消するキャリアサポート
  4. 女性活躍推進のために、本質的に取り組みたいこと

女性の社会進出が進み、業種や企業規模を問わず、女性社員の存在が当たり前になりました。今や企業の成長のためには女性の活躍が欠かせません。

女性の活躍支援に取り組んでいる企業に付与される「くるみん」「えるぼし」。これらの認定取得は、女性活躍支援を進めるはじめの一歩ではありますが、大切なのは当事者である女性たちを支える、実効性のある取り組みになっているか否か。「くるみん」「えるぼし」を取得したものの、その後何をどうしたらいいのかわからないと悩む企業も少なくありません。

今回は、女性活躍支援に取り組むにあたって押さえておきたい基礎データと、本当に役立つ女性活躍支援の取り組みについてご紹介します。

女性活躍支援の現在地

2021年4月で「女性活躍推進法」施行から5年が経過しました。法が施行された後、日本の働く女性を取り巻く環境にはどのような変化があったのか、まずは女性活躍支援の現状をデータで確認してみましょう。

【女性の就業率】
2016年48.9% → 2020年51.8% (出典:総務省「労働力調査」)

【女性管理職の比率(企業規模10人以上)】
部長相当職:2016年度6.5% → 2019年度6.9%
課長相当職:2016年度8.9% → 2019年度10.9%
係長相当職:2016年度14.7% → 2019年度17.1%
(出典:厚生労働省「令和元年度雇用均等基本調査」)

【ジェンダーギャップ指数(世界男女格差指数)】
2016年111位 → 2021年120位
(出典:世界経済フォーラム「Global Gender Gap Report2021」)

このように数字で見てみると、5年間でどのような取り組みが実際に行われてきたのかと疑問に思うほど、女性の就業率、管理職比率ともに微増にとどまっています。特に女性の管理職比率は2019年度でも係長相当で17.1%、課長相当で10.9%、部長相当で6.9%で「2020年代の可能な限り早期に、指導的地位に占める女性の割合を30%にする」という政府目標とはかけ離れています。

ジェンダーギャップ指数もこの3年で111位から120位に順位を下げ、世界との差はますます大きくなっているのが実情です。

女性活躍支援と「えるぼし」「くるみん」

企業が行う女性活躍支援といえば、「えるぼし」と「くるみん」の認定取得を思い浮かべる方は多いでしょう。

「えるぼし」は、女性の「継続就業」や「管理職比率」など、厚労省が定めた5つの基準のうち2つ以上の基準を満たした企業が「女性活躍を推進している企業」として認定される制度です。取り組み状況によって3段階の認定があり、すべての基準を満たしている企業は最上位の「プラチナえるぼし」に認定されます。

一方で、「くるみん」は仕事と子育ての両立のサポートに力を入れている企業の認定制度です。自社で策定した行動計画の目標を達成し、育児休業取得率や時間外労働に対する基準を満たした企業が認定されます。えるぼしと同じように取り組み状況によって3段階の認定があり、最上位の取り組みを行う企業は「プラチナくるみん」に認定されます。

たとえば2007年にくるみん認定を受けた江崎グリコでは、子どもの出生後6カ月以内に1カ月間の有給休暇を取得しなければならないとする独自制度を設置。男性の育児参画を進めるなどして、子育てをサポートしています(参考:Mrelations「子どもの笑顔でキャリアチェンジを決意。ママの原体験から誕生したサポート制度とは」)。

一方で、えるぼしやくるみんの認定を受けていても、こういった意義のある取り組みができている企業はごく一部です。認定は取得したものの、女性の活躍支援として目立った取り組みができていない企業も多いのではないでしょうか。

求められるのは、女性の不安を解消するキャリアサポート

女性のキャリアは結婚や出産、子育てといったライフイベントに左右されがちです。女性の就業率が、結婚や出産が増える20〜30代で下がり、育児がやや落ち着く40代で上昇する傾向がある「M字カーブ」を描くのもそのためです。

育児をしながら仕事を続ける女性が増え、M字カーブは以前よりフラットになりました。ですが最近は、仕事と家庭の両立が大きな問題になっています。MaVieが実施した働く母親の意識調査でも、育休復帰予定・経験者の86.5%が「育児・家事・仕事の両立が不安」と回答。仕事も育児もセーブせず、自分らしく取り組みたいと考える女性が多い一方で、参考になるモデルケースが少なく、漠然とした不安を抱えている人が多いためです(MaVie「新年度における働く母親の意識調査」)。

女性活躍推進はされてはいるものの、行政主導の取り組みが始まってからまだ5年。生活環境やそれに伴うライフイベントは人それぞれで、参考になる事例を自分の周囲だけで集めるのは限界があります。

情報がないことで感じる不安を解消するにはどんなサポートが有効なのか

ライフイベントにかかわらず活躍できる人を増やすには、この視点を持つことが大切です。

女性活躍推進のために、本質的に取り組みたいこと

このような状況をふまえて、MaVieが女性活躍推進のために提案したいのが「社内コミュニティの形成」です。

仕事と、家事・育児の両立は、個人が頑張ればなんとかなるというものではありません。特に育児は子どもの病気など想定外の事態が起きやすく、仕事との板挟みになるケースも珍しくありません。そんなときに役に立つのが、先輩ママ・パパの知識と経験です。業務効率化や家事の時短、家族の病気など突発的なトラブルが発生したときの関係者とのコミュニケーションの取り方など、日々の業務を円滑にまわすためのナレッジのシェアです。事前に知ることで、両立のサポートとなります。また悩みを語り合い、共に切磋琢磨する仲間が社内にいることは離職防止や士気向上にもつながります。

私たちMaVieでは「Mrelations PLUS(エムリレーションズ プラス)」という働くプレママからワーキングマザーが集まるコミュニティを2018年から運営しています。このコミュニティでは、まさにこのナレッジシェアを目的に日々情報交換が行われており、みなさんの日々の士気向上や課題解決のサポートに寄与しています。このコミュニティ運営のノウハウを活かし、社内のコミュニティづくりの企画開発やサポートをしています。また「子育て中の社員が少ない。いない」という企業の場合は、弊社が運営するコミュニティに参加いただくことも可能です。
実際に、社外のワーキングマザーと交流することで、社内に良いアウトプットを持ち帰ることができて相乗効果を感じてくださっている企業も。

2018年から月に1回開催している交流会の様子。2021年以降はオンラインで開催。

また「女性活躍」を打ち出したブランディングはもちろんのこと、こうした企業に合わせた社内の仕組みづくりや役員・社員研修、また女性社員向けに「ライフイベントを見据えたキャリアデザイン」をテーマに社内セミナー・ワークショップも提供しております。

MaVieでは、家庭や育児と仕事を両立しているワーキングマザーとしての当事者目線を持ったサポートが可能です。どうぞお気軽にご相談ください。

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